「西宮市地域自立支援協議会フォーラム2011」 報告

「西宮市地域自立支援協議会フォーラム2011」 報告

                                  玉木幸則
玉木さん、大熊さん(修正版)
2011年7月10日(日)西宮市勤労会館ホールにおいて、今年度、最初の西宮市地
域自立支援協議会フォーラムを権利擁護委員会の企画で開催しました。テーマは、「権利擁
護支援センターってなんだ?? ~地域で一人ひとりがその人らしく暮らせるための課題
解決に向けて~」テーマで、200人ほどの参加がありました。
これは、4月より「西宮市高齢者・障害者権利擁護支援センター」が開設され、改めて地
域自立支援協議会でも検討を重ねてきた権利擁護支援のあり方について、みんなで考えて
いきましょうという思いから、企画したものです。特に「権利擁護」という言葉は、普段
の生活にあまりなじみのない言葉のように感じられていることが多いため、もう一度住み
慣れた地域で自分らしく暮らし続けていくために必要な「権利擁護」について考えていく
機会になりました。
具体的には、まず西宮市高齢者・障害者権利擁護支援センターがスタートしてから2ヶ
月余りの活動報告がありました。相談内容や相談件数からも権利擁護支援がこれまで具体
的に展開されにくかったのだろうと思われる内容でした。また、その中で、地域包括支援
センターや相談支援センターなどとのさらなる連携が大切になってくるということが明ら
かになりました。
後半のシンポジウムでは、西宮市障害福祉推進計画策定委員会委員長の北野誠一さんの
進行で、「権利擁護支援って何!?」ということを確認できる内容でした。まずはじめに、
国際医療福祉大学大学院教授の大熊由紀子さんからお話をいただきました。大熊さんは、
もともと朝日新聞の記者をされていた方で、特に北欧の高齢者福祉などを取材されてこら
れた経験から、日本の高齢者福祉を見てこられた中で、また、ご自身のお母様の地域ケア
をすすめられた経験の中から、心身の機能的な状況よりは、その人が暮らしている環境に
よって寝たきりになるか否かは影響するということや、仕組みの中で生まれてくる虐待も
あるのだということをお話しされました。
そのあと、私が「障害がある人もない人も」地域で暮らしていくことがあたりまえに権
利として保障される社会にしていくことの大切さを自分の経験からお話しをさせていただ
きました。それは、例えば、ほんとうに自分の大好きな人を大切していくことで、自分の
存在を確認していくこと。だからこそ、自分も大切にしていくことができるのではないか
と。その重なりが、社会の中でつながっていくような社会にしていくことが本当の意味で
の「権利擁護」になるのではないかと思うのです。
西宮市地域自立支援協議会は、障害のある人もない人もどうすれば地域の中で暮らし続
けられるかということをいろいろな立場の人が集まって論議をしているところです。それ
は、まさしく「インクルーシブな社会づくり」をめざしている取り組みで、その過程の中
では、「権利擁護」の視点は、決して欠かすことができないということが確認されたフォー
ラムになったのではないかと思います。

 7月10日の 「由紀子VS 幸則 トーク」の司会をさせていただいての感想
                                 北野誠一さん
北野先生(修正版)
何年か前に、由紀子さんの「えにしの会」で、玉木さんの絶妙のトークを聞かせてもら
ったこともあって、いつか「由紀子VS 幸則 トーク」を、西宮でも、と思っていたこと
もあり、今回の企画をやや強引に組ませていただきました。
由紀子さんは、「物語 介護保険」にもあるように、朝日新聞の論説委員の時に、わが国
の高齢者の人権問題と社会的介護問題に果敢に取り組んでこられ、その関係でスウェーデ
ン・デンマークの高齢者支援のみならず、その基盤にあった障害者のノーマライゼーショ
ンの取り組みについても、調査・報告をされています。
一方、幸則さんは、西宮にある障害者自立生活センター「メインストリーム協会」の副
代表として、障害者の権利擁護と地域生活支援に取り組み、近年では、NHKテレビの「き
らっといきる」のメイン司会者として、全国の障害者の地域生活が生み出す人情の機微を、
みごとにすくい上げておられます。
この二人のトークが、面白くない筈はないのですが、とりわけ、今回のテーマが、西宮
市高齢者障害者権利擁護支援センターの開設にあたって、地域の方々や関係者に、高齢者
と障害者の人権侵害と権利擁護について分かり易く語っていただくという趣旨なので、こ
れほど、ぴったりで贅沢な組み合わせは考えられなかったと思います。
さて、聞かれた200人以上の市民や関係者は如何だったでしょうか。企画した方の自
画自賛に終わらなかったことを祈ります。司会の北野がしゃべりすぎという、もっともな
ご批判以外は、まずは好評だったと聞き及びますが、司会者にとっては、権利擁護支援セ
ンターの守備範囲と支援活動内容が、個別支援系ではなくソーシャルアクション系の活動
であり、玉木さんのA+B=notA’ butCつまりは、本人も家族も関係者も地域も変わらなく
ては、権利擁護活動は成立しないということが、実感できた一日でした。
由紀さん、高熱をおして駆けつけてくださり、感謝です。幸則さん、いつもの無茶振り
を、笑って許してくださり、感謝です。またこんな企画の司会の快感を味わいたいと、思
ってしまいました。

                             三田谷学園 井脇さん
このフォーラムに参加して「見えないものをどう大事にするか」と考えるようになった。
言葉で「権利を守る」というのは簡単だが、それを実践出来ているかは別だと思う。1番
印象に残ったのはシンポジストである大熊さんの話の中で出てきた2枚の写真だった。1
枚は家で介護されている母親、もう一枚は外出を楽しんでいる母親。どちらも同じ人物な
のに全く印象が違う。外出時の母親は化粧をしてウィッグを被っており、外見の変化もあ
る。だが一番変わっているのは「表情」だった。主観だが、「自分の人生をもっと楽しむ
ぞ」と意気込んでいるようなエネルギーのようなものを感じた。この表情を守る事が「権
利を守る」ということではないか?今後、相談員として人と関わる時にこの表情に気づけ
るかどうかを意識したいと思う。

                                であい 岡さん
生活をしている人たちの権利をどう守っていくのか。これは高齢者・障害者に共通して
言えることではないでしょうか。大熊さんの話で、日本では「寝たきり老人」が多いが、
デンマークの事例から「寝かせきり老人」はいないということは、福祉や医療、住宅施策、
財源的保障があるからこそ実現できることで、考え方や制度の違いがある日本の現状では、
ハードルは高いでしょう。「望めば施設から地域生活へ」と言われて久しいですが、より支
援が必要な人も含めた在宅生活を開始・継続していくために、24時間の支援・介護体制
が必要です。玉木さんの話を聞いて、自立やその人が望む生活を阻害しているのは、その
人の障害だけではなく、社会の制度や意識にあることを改めて感じました。障害者虐待防
止法が成立し、差別禁止に向けた条例作りが広がり、権利を保護する制度はできつつあり
ます。その上で、実際にその人の尊厳を守り、その人が望む暮らしを保障していくような、
心の通った支援が私たちに求められていると思います。



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» 2015年3月14日 春のふれフレまつりのご案内

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これまでのセミナー

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